Quicksand Cave/Catastrophe

 




 ガルカに強く腕を掴まれて為す術もなく地面に押さえ込まれて、全力で抵抗したけどガルカはまるで要塞だった。口に突っ込まれた指は指というには太すぎて、しかも分厚い皮手袋に包まれてて噛みついてもちっともダメージを与えられない。自由な足で必死で向こう臑を蹴ったのに、いつも自分達を守ってくれてる鎧が阻害する。腕はしっかりと掴まれてて、もがいてももがいても離してくれなかった。
「んむ、むっ、う」
 自分の胴以上あるガルカの太い腕。こんなのってない。酷い。
 口に指を突っ込まれたまま顔だけ上げさせられて、口を開かされた。
「噛んだら腕へし折るからな」
「俺的には歯を抜く、方が好き」
 そう言ったのは今まで黙って事の成り行きを見守っていたヒュームだった。
 もうぞっとした。
 エルヴァーンが笑いながら近づいてきて、自分の髪の毛を掴んでもっと上を向かせる。背中が軋んで苦しくて、涙が出てきた。
 なんなの、もう、何が起きてるの。
「後で俺たちの代わりにデスシザ喰らってくれる忍者様だから丁重に扱って」
「歯がなくても盾は出来るだろ」
 エルヴァーンを押しのけてヒュームが自分の前にしゃがんだ。
「ひゃ、ら」
「なに、やだ、っていったの?」
 顎をつかまれたまま頷いてみせると、ヒュームは穏やかな表情を一変させて囁いた。
「じゃあ上手にしゃぶってみせな」
 開かれた口の中に突然押し込まれたものをすぐには認識することが出来なかった。
 いやだ、そう思ってもどうしようもなくて、髪の毛を掴まれて顔に押し付けられる腰に目を閉じるしかなかった。口の中を出たり入ったりする感触はすごく奇妙で、もうされるがまま、なすがまま。早く終わってくれることだけを一生懸命に考えていたら、突然ぐっと奥まで押し込まれたまま頭を掴まれて、苦しくて首を振ったら口の中に広がる生温かさ。
 なにされたか、なんて分からないわけないじゃん。
 最低だ。最悪だ。
 余韻に浸ってるのかちっとも離してくれない手がむかついた。必死にもがいて押さえつける手から逃れるとすぐに地面に吐き出す。吐き出したのに苦い嫌な味がじわりとロの中に広がってきて気持ち悪さで色々なものが込み上げた。
 なんで精液ってこんな粘度高いの。よく雑誌でウルガランミルクとかで表現されるけどさ、どう考えてもウルガランミルクのほうがさらっとしてて爽やかだよ。どうせぶっ掛けられるなら絞りたてのウルガランミルクのほうがいいよ。
 それに頭の中ぐちゃぐちゃだし呼吸するのもつらいのに、エロいとか喜ばれても困るの。
「も、はなせ」
 満足したでしょ。
 腕も顎も痛い。
 少しだけ腕を動かしたら暴れると思ったのかガルカは思いっきり押さえつけてきた。
 いたいって!思わず咽こんでると今度はエルヴァーンが近づいてきて自分の顎を持って上を向かす。思いっきりにらみつけたつもりだったのに、エルヴァーンはヘラヘラ笑っててすごくむかついた。
「顔だけならいける、マジ抜ける」

 

 

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