Gift【Dahl様

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 気配が途切れた感覚に、走りながら目の前にいたコリブリに手を伸ばした。

 なんでもよかった。なんでもよかったんだ。この飢えを、この渇きを癒してくれるなら。
 絡め取るようにコリブリを掴んでその柔らかい腹に喰らいついた。小さく響くコリブリの甲高い悲鳴。
骨付き肉を喰らうかのように引き裂いて、その肉を、その血を啜る───

 止まらない衝動。そしてじわじわと拡がる高揚感。
 飢えは正気を失わせる。口の周りが、喉が、胸がコリブリの血で染まっても気にならない。
少しだけ苦くて、臭みのあるコリブリの血肉が、臓物が、

─────まるで染みいるように身体の中心へと吸い込まれていく気がした。

Paint me Blood/Onslaght

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